オモイノタケ

アラサー会社員育児中です。旅行とお絵描きが好きです。

はてなインターネット文学賞「わたしとインターネット」ーー漫画と性と

はてなインターネット文学賞「わたしとインターネット」に参加します。

 

 

わたしとインターネットとの出会い

 私は今年30歳になる会社員だ。「わたしとインターネット」と聞いて思い出されたのは、インターネットとの出会いである。私が本格的にインターネットと出会ったのは中学1年生のころ、初めて携帯電話を持ったとき。当時はガラケーだった。

 

 本当の本当の出会いは、たぶん小学校の情報の授業でパソコン教室でヤフーきっずを教えてもらったときなのだが、それは通っている小学校の名前など決められた言葉を検索してみようというだけのものだったし、

検索エンジンがヤフーきっずなので何をしてもフィルタリングされた「キレイ」な情報しか目に入ってこなかった。なので、本当の意味での私とインターネットとの出会いは初めて携帯電話を持ったときだと言える。

 

こんな世界があったのか

 ガラケーを持って最初は電話とメールくらいしかしていなかったけれど、当時仲が良かった友達の影響でインターネットをしたいと思うようになった。というのは、私は当時漫画やアニメが好きで、その友達とはいつもその話題で盛り上がっていた。でも友達は私よりもキャラの情報に詳しかったり、かっこいいキャラのイラストをよく私に見せてくれた。

 すごいね、どうしたの?と聞くと、インターネットで見れるよと友達が教えてくれた。その友達は家にパソコンがあり、いつもそこで色々閲覧しているようだった。つまりファンアートなどを掲載する個人ホームページなどを、その友達はパソコンで閲覧していたという訳である。

 それを聞いた私は自分も見てみたいと思い、家にパソコンがなかった私は親にお願いしてパケットし放題プランのようなものに加入した。これで友達が見せてくれたようなかっこいいキャラの画像が見られると思った。忘れもしない、私が生まれて初めて「ググった」のは、当時の押しキャラの名前だった。ここで私の人生が大げさではなく変わったと思う。

 

 ググった私は衝撃を受けた。検索結果にはキャラの公式画像、ホームページ、ちょっと検索結果ページを遷移すればファンアートのホームページがたくさんあった。私は夢中でたくさんのページを閲覧した。

 こんなにキャラを大好きで、漫画だって何度も何度も読んで作品への知識は日本一なのではとドヤっていたけれど、インターネットで検索するだけで一瞬でその自信は打ち砕かれた。私はそのキャラの身長すら知らなかった、と分かったのだから。

 

果てしない海へ

 インターネットの世界は深く深く、果てしないものだった。キャラの名前でググるとたくさんの検索結果が表示され、見ても見ても終わることはなかった。知らない知識をたくさん知ることができた。ファンアートもたくさん見て、好きな作者さんも見つけたこれらに触発されて私も絵をかいたりするようになった。そうして知ったニッチな知識を、同じく漫画好きの友達を語り合うのは楽しいものだった。

 

 しかし、インターネットで知った知識は友達と語り合えるものばかりではなかった。親はもちろん友達にも話したことはないが、に関する知識の多くをこのころにインターネットで学んだのだ。

 思春期とは言え、女子ということもあり私はまだあまり性に関して興味がなかった。でもインターネット環境を手に入れたことで変わっていった。触りはファンアートだった。押しキャラのファンアートを見ていたら、かなり性的なものが目に入った。今思えば、あれは男性向けのファンアートだったと思う。当時は今のように親が子供の携帯をフィルタリングして・・・という時代でもなかったので、何でも見ることができた。

 

 詳しいことは分からないけれど、キャラが性的なことをしているのだけは中一の女子ながら感じ取ることができた。よく分からないけれど、見ていると体が熱く、恥ずかしい気持ちになった。すぐに閉じた。ドキドキした。今までたくさん漫画について語り合った友達にも、こういうのは言ってはいけないものだと直感で思った。これは私の中で押しとどめなければならないものだと確信した。

 ページを閉じたもののやはりでも気になって、また閲覧した。そこから毎日色々検索し、今思えば間違っていた知識もあったけれどそれなりの性的な知識を身に着けて行った。親にも友達にも言わず、ひっそりと。こんなに性的な知識に毎日どんどん詳しくなって行っているにもかかわらず、毎日変わらぬ顔で学校に行き、親と会話している。こんな自分は何だかすごいことをしているような気持ちになった。私はみんなと違い、大人の階段を登っているんだフフン、と思っていた。見た目は中学生、夜は検索魔というわけである。

 

アラサーとインターネット

 今思えば上記のようなことは完全に中二病なのだが、私と同じアラサー世代、特に思春期に漫画にはまっていたような女子は、インターネットとの出会いも、そこから性的なところへの展開も私と同じような道を歩んだ人が多いのではないだろうか。ね?正直に言ってみな??ね??

 このようなインターネットとの衝撃の出会いから始まり、部活個人ホムペ時代、ミクシィ時代、Facebook時代などを経てツイッターを主に利用する今に至る。インターネットと出会ってからというもの、私の人生とインターネットは切り離せないものになったのだ。きっと、これからもそう。